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661話

知っておいてほしいんだけど、このスマホは義姉さんが今日くれたばかりの盲人専用のもので、音声機能で操作できるんだ。

そして、スマホには義姉さんと両親の番号しか登録されていない。

急いで手に取ってみると、なんと義姉さんからの着信だった!

こんな深夜に、何の用事だろう?

あれこれ考えずに、電話に出た。

「金水?義姉さんよ!」義姉さんの声が少し切迫した様子で聞こえてきた。

「義姉さん、まだ寝てなかったの?」

「ごめんね、金水、起こしちゃって。私の部屋に来てくれない?ちょっと用があるの!」

こんな時間に、彼女の部屋に来てほしいって、何の用事だろう?

心の中で戸惑いつつも、どこか期待している自分がいた。も...