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611話

言い終わった途端に声が止んだ、小強が話しているんだろう。

そのとき、突然「バン」という音が聞こえ、電話が地面に叩きつけられた。

私は思わず驚き、校長の声が聞こえなくなった。

身を起こして、思わず息を呑む。校長は小強と連絡が取れたのだ。

しかし、小強は今まで私に連絡をくれていない。一体どういうことだろう?

とはいえ、校長が小強に戻ってきてほしいと思っても、小強は心を決めて戻らないだろう。

この状況で、やはり校長に会えないのか、私の心は迷いに揺れた。

少し考えて、最終的には中に入ることにした。入ってみないと、何が起きているのか分からない。

笑顔を作り、ドアをノックすると、すぐに校長の声が響いた。「...