プライベートカメラマン

457話

王可が近づいてエレベーターのボタンを習慣的に押すと、扉がゆっくりと開いた。

酔っ払った王可は、中に誰がいるかなど全く気にも留めなかった。

私たちは口元に冷ややかな笑みを浮かべた。王可は手早くエレベーターのボタンを押し、扉が閉まるとすぐに私たちの存在など完全に無視し、その若い女性に激しくキスを始めた。

王可が得意げになっているその時、突然ある声が響いた。「ふふ、王可、本当に女好きだな」

その声を聞いた瞬間、王可の体はびくりと震えた。なぜなら、その声の主は他でもない、この私だったからだ。

もっとも、私はわざと声を低くして話したので、聞こえたのは私の本来の声ではない。それに私たちはマスクと帽子で顔を...