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37話

その時、トイレのドアが開いた。もう一人の男が、李坤が秦菲を押し倒している場面をちょうど目撃した。

その男は趙元といい、李坤や張金水たちと同じ穴の狢だった。

さっきトイレでシャワーを浴びている間、趙元の頭の中では秦菲を犯す妄想が渦巻いていた。とうとう我慢できなくなり、ざっと体を流しただけで出てきたのだ。

焦りのあまり、バスタオルさえ巻かずに出てきていた。

「くそっ!李坤のクソ野郎!てめぇ、俺を待たずにやりやがったな!」

そう言いながら、趙元はすぐに李坤の背後から彼を引き上げた。「どけ、先に来たのは俺だ。お前はシャワー浴びてこい!」

体の上の重みが一瞬で消え、秦菲はこの隙に逃げようとしたが、...