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355話

しばらく経って、乗客がほとんど乗り込んだところでようやくドアが閉まり、バスはゆっくりと動き出した。

バスが進むにつれて、車内で体が揺れ続け、私は息苦しさを感じ始めた。必死に吊り革につかまり、バランスを保つしかなかった。

だが、驚いたことに、乗ってきた多くは若い娘たちで、みな私の周りに集まり、体が密着している。彼女たちの服装を見ると、おそらく通勤途中のようだった。

バスの揺れに合わせて、私は意図的に体を横にずらしてぶつかってみた。周りの娘たちは一人一人白い目を向けてきたが、何も言い返せない。理由が見つからないからだ。

バスの中で、私はしばらく快適な時間を過ごした。そろそろ停留所に着きそう...