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252話

「まるで笑顔が生まれつきのようだな」と思った。部屋に入った瞬間から、彼女の口角は上がったままだった。

この女性の写真撮影に来たのか?

それが私の最初の考えだった。

だが、あの男たちは何をしているのだろう?まさか彼らも写真撮影?

どいつもこいつも不細工で、モデルの素質なんて微塵も感じられない。一人などは服を着ていても腹のたるみが隠せていないほどだ。

「胡監督、いつ始まるんですか?」と私は尋ねた。何の撮影なのか直接聞くのは憚られた。失言で人を怒らせるのが怖かったからだ。

そのとき、女性はテーブルの上から錠剤を取り、水で飲み込んだ。

胡監督は笑みを浮かべながら女性の丸みを帯びた体に視線を走...