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207話

「要するに、私のことを少し見下してるんでしょうね。私が『波風を立てない』ってことを知ってるから」

童丫丫の率直な物言いに、私はさほど不快には感じなかった。

相手がどんな理由で自分を見つけたにせよ、重要なのは「技術が良い」と信頼してくれていることだ。

そうでなければ、名も知れない写真家はたくさんいるのに、なぜ童丫丫は私を選んだのだろう?

そう自分を慰めつつ、こんな美しい女性のプライベートな写真を撮れると思うと、彼女の率直な言葉もたいしたことではないように思えた。

話を理解した後、私は童丫丫を奥の部屋に案内した。注意事項を説明したが、彼女を急かすようなことはしなかった。ところが童丫丫は予想以上に...