Read with BonusRead with Bonus

1617話

周前輩が残した丹薬の中に、陰元丹が三粒あった。

私にとっては何の役にも立たないものだったので、すぐに無視していた。

陰元丹は簡単に調合できるものではない。その肝心な点は、妖怪の精血を主薬とすることだ。

妖怪とは何か——それは修行を積んだ動物や植物などのことだ。日月の精華を吸収して妖となったため、その血肉には大量の陰気が蓄えられている。

だが今の時代、どこに妖怪など見つけられるというのか?

鬼将の目に宿る熱気を見て、陰元丹が彼を強く惹きつけていることは明らかだった。

このことから一つ分かることがある。この道士は鬼将を自在に操ることができず、ただ陰元丹で釣っているだけなのだ。

「よし!」

その...