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1612話

「この野郎、なぜ勝手に私の庭に入ってきた?」私は厳しく怒鳴った。

「ほっほっ、通りがかりに薬の香りを嗅いだので、ちょっと見に来たのじゃよ。まさか、こんな庭に貴重な老薬をこれほど栽培しているとはな!はっはっ、貧道、今宵は収穫が多いぞ!」道士は嬉しそうに笑った。

「ふん、私の老薬を奪うつもりか?」

「何か問題でもあるのか?」道士はまだ悠然とした様子で、「見たところ、お前も修行者のようだな。貧道はお前と何の因縁もない。目こぼしをしてやろう、命だけは助けてやる。さっさと立ち去れ!」

「何だと?」私は腹が立って仕方がなかった。「てめえ、俺の犬を殺し、俺の物を奪おうとして、それでまるで恩を施すよう...