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1582話

「これも嫂さんの魅力的なところだな」

「この車、いいわね!」嫂さんが微笑んだ。

「はは、まあまあかな。たった二千万円ほどだよ」その男はさらりと言い、言葉の端々に得意げな様子が見え隠れする。

心の中で思った、何をドヤってるんだ!

お前と嫂さんは同級生で、年齢も二十四、五歳だろう。この年で自分の仕事だけでこんな高級車が買えるのか?実家の力に頼ってるだけじゃないか?

まあ、言うなれば、生まれるときに技術を持ってたってことだな。

男は言いながら、助手席のドアを開けた。

「金水、後ろに座って」嫂さんは私を一瞥して、車内に滑り込んだ。

私は「うん」と返事して、自分でドアを開けて後部座席に座...