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1520話

「どうぞ!」柔らかな声が聞こえてきた。

その声は先ほど電話で話した董事長のものだった。

ドアを押して中に入った。

目の前が明るくなり、デスクの向こうに三十歳前後の女性が座っているのが見えた。

彼女はやや豊かな体つきで、白地に花柄が施された旗袍(チャイナドレス)を身にまとい、上品な雰囲気を漂わせ、墨で描いたような美しい眉をしており、まるで古典的な美人のようだった。

彼女が立ち上がると、その旗袍が彼女の豊満な体のラインを見事に浮き彫りにしていた。

私は多くの美女を見てきたが、彼女の雰囲気は本当に独特で、まるで時を超えたような感覚に陥った。

この事務所の装飾も古典的な趣があり、空気には淡い白檀の香り...