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152話

「拾得物を届け出る」という「拾金不昧」の精神を見せるため、早く交番に行って、そして早く戻ってきて緑地帯に隠した金を持って病院に戻ろう。そう思うと、私は無意識のうちに足を速めた。

しかし、あまり遠くに行かないうちに、正面から一台のパトカーがやってきた。私は心虚くなって俯き、さらに反射的に手の中のバッグを抱きしめた。

そんな緊張している時、なんとそのパトカーが私のすぐ横に停まったではないか!

私の心臓が「ドキン」と鳴り、自分が潔白を証明できないかもしれないと不安になった。相手が何も聞く前に、私はすぐさま積極的に説明し始めた。このバッグは拾ったもので、今から警察に届けるところだと。

信じても...