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1505話

彼の誠実な態度と国への思いを見て、私は微笑んだ。「徐老、お話したくないわけではないんです。ただ、私に古武術を伝授してくれた高人は、自分の身分さえ明かしてくれなかったので、私にもお伝えできないんですよ。山で薬草を採っていた時に偶然高人と出会い、教えを受けただけなんです」

当然、周先輩のことは口にしなかった。それを話せば二人の命に関わることになる。私が殺したわけではないが、余計な問題は避けたほうがいい。

「ふふ、まるで小説のようだな。主人公が思いがけず奇遇に恵まれて、絶世の高手になるという...はっはっは!」

どうやら徐老は私の話を信じていないようだ。

だが実際、私はそれほど幸運だったのだ...