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1413話

「そう言ったら、彼女は思わず筆立てに目を向けた。「まさか、これは副町長が私にくれたものよ。彼はとても良い人で、私が来てからずっと面倒を見てくれているわ」

「もし、仮定の話だけど、もしあなたに何かあったら、次の町長は誰になるの?」

「それは——」彼女はしばらく考え込んだ。「本来なら副町長がこの町長職を引き継ぐはずだったの。ただ私が上から降ってきただけで。もし私に本当に何かあれば、確実に彼が町長になるわ」ここまで言って、彼女は何かを悟ったような表情になった。「でもそんなこと、あり得ないわ。彼がこんな方法で私を陥れるなんて、そんな術を持っているはずがないわ」

「彼自身はできなくても、できる人を...