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1364話

一時間ほど経って、車は山に入り、そのまま別荘へと乗り入れた。

小青は私に待つように言い、小氷を呼びに行った。

私は椅子に座り、どうやって小氷に銀液を飲ませるか考えていた。

数分後、足音が聞こえ、顔を上げると小青が小氷の手を引いて歩いてくるところだった。

「盲目のお兄ちゃん!盲目のお兄ちゃん!」

小氷は私を見るなり嬉しそうに声を上げ、小青の手を振り払って駆け寄ってきた。

私は立ち上がり、笑顔を浮かべた。

「小氷!」と私は声をかけた。

「盲目のお兄ちゃん、ここだよ!うふふ!」小氷は走り寄ると、すぐに私の手を掴んだ。

後ろから小青が言った。「小氷、お姉ちゃん嘘ついてなかったでしょう?盲目のお兄ちゃん...