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1267話

「大義兄は溜息をついて言った。「正直なところ、梅子が一生を盲人と過ごすことを望むはずがない。

あの時、梅子が私の命を救うために身を売ったと知った時、君と同じ気持ちだった。死んだ方がましだと。あの日々、病院にいても、家にいても、本当に辛くてたまらなかった。全て私のせいで梅子を苦しめてしまったんだ!

だが、既に動かぬ事実となってしまった。私に何ができる?お金は使われてしまったし、返すこともできない。梅子も金水と結婚式を挙げた。これも運命なのだろうと思った。彼らが結婚式を挙げた日、両親が出席して、帰ってきた時にただ一言『梅子は元気だし、あちらの家族も彼女に優しくしている、心配するな』と言ってくれた。...