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1192話

私は立ち上がり、少し緊張した。

ドアが開き、一人の女性が入ってきた。

太った中年女性かと心配していたが、意外にも三十歳前後の女性で、おしゃれな格好をし、整った顔立ちの、まさに美人だった!

途端に私の気持ちが引き締まった。

「お姉さん、こんにちは!」小玉が恭しく呼びかけ、腰まで折り曲げて挨拶した。

小玉は先ほど言っていた。来るお客さんは、年齢に関係なく全員「お姉さん」と呼び、姓は付けないと。

その美女は私を一瞥すると、すぐに驚いた様子で言った。「人が変わってるわね。部屋を間違えたのかしら?」

小玉が丁寧に尋ねた。「お姉さん、何番のセラピストをご希望ですか?」

「88番よ!」美女が答えた。

「お姉...