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1102話

私は梅子がぼんやりとしているのを見て、声をかけた。「梅子さん、いなくなっちゃった?」

「梅子?」

「いるわよ、金水」

梅子は我に返って言った。

「梅子、先に洗面してきなよ。お姉さん、今日は梅子の代わりに出勤して、さぞ疲れたでしょう。マッサージしましょうか?」

「ええ、お願い」

義姉は近づいてきて、私の隣に座った。「じゃあ、頭と首をほぐしてくれるかしら」

「はいよ!」

私は立ち上がり、ソファの後ろに回って、義姉のマッサージを始めた。

梅子はトイレに行った。

「お姉さん、今日のサロンの調子はどうだった?」

「いつも通りよ」

「このままじゃ、赤字になっちゃうんじゃない?」

「確かに赤字よ。でも、あな...