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1089話

道中、私は大げさに言った。「梅子さん、今思い出したんだけど、あの男の声、どこかで聞いたことがあるような気がするんだ!」

「そう?どこで聞いたの?」梅子は少し緊張した様子だった。

「あの時だよ、義姉さんが初めて僕たちを会所に連れて行った時、二階で君に会ったじゃないか。その時、君が内装工事の人と話してたけど、あの声に似てる気がするんだ!」

梅子は驚いた顔をした。「まさか?」

「間違いないと思うよ!」と私は言った。「僕の記憶力はかなり確かだからね!」

「違うわ、彼じゃないわよ、聞き間違えたのよ」梅子は言った。「あの内装工は若い人だったわ、絶対三十歳を超えてないわ。今日のあの精神異常者はもう...