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1067話

「もう一人は男性で、横顔しか見えなかったけど、見覚えはない。二十代半ばくらいで、カジュアルな格好をしていた。

でも、彼は片手で林暁娟を支えていた。

「ここがお前の住んでるところか?」男の声が響いた。

「うん、送ってくれてありがとう」

暁娟の言葉が不明瞭なのを聞いて、酔っているんだろうと思った。顔を見ると案の定、顔が赤くなっていて、相当飲んだようだ。明らかにその男が彼女を送り届けたんだろう。

だがその男は学生というより、社会人風に見えた。

「礼なんていいよ、当然のことだろ!」男は暁娟をソファに座らせると、部屋の中を見回し始めた。

「こんな時間だけど、家には誰もいないのか?」彼が尋ねた。

「いない...