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1037話

「おい盲目坊主、来たな?」馬姉さんが太い声で言った。

「馬姉さん、こんにちは!彼女は私のいとこで、一緒に来てくれたんです」と私は答えた。

「ああ、昨日見かけたわ。受付にいた小娘だね」と馬姉さん。「なかなか可愛い顔してるじゃないか」

「馬姉さんにお褒めいただき、ありがとうございます」梅子は恐縮した表情を浮かべた。

私たちのような貧乏人間がこんな豪邸に入ると、まるで『紅楼夢』の劉ばあさんが大観園に迷い込んだような気まずさを感じ、とても卑屈になってしまう。

もちろん、私はそれを表に出す必要はない。どうせ見えないのだから。

「さあ、こっちだ」馬姉さんが言った。

そして梅子が私の手を引き、...