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89話

午前一時。

青連幇の本部別荘の門の傍にある小屋で、四、五人の夜勤の男たちがトランプに興じていた。

「兄弟たち、外を一回りしてみないか?誰かがこっそり中に入ったりしないように」

一人が心配そうに言った。

「回るも何も、こんな夜中に誰が来るんだよ。それに、俺たち青連幇の百人以上の兄弟が中にいるんだぜ。誰がバカでこっそり入って袋叩きにされるんだ?」

別の男が平然と言い放った。

「野狼幇の連中が来たらどうする?」

「野狼幇だって?俺たちはとっくに風を流してるだろ。青連幇が黒鷹幇と手を組んで野狼幇に宣戦布告するってな。この連合で、奴らより二、三倍の力がある。今頃ビビって家に隠れてるさ。出てくる度...