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64話

雪のように繊細で美しい長い脚は、どんな男性の目にも魅力的に映るはずだが、この瞬間、その脚は凶器と化していた。

脚による鞭打ちの速度は凄まじく、空気との摩擦で爆音が響き渡る。

もし直撃すれば、その結果は言うまでもなかった。

葉来は眉をわずかに上げ、目の前で猛然と攻撃を仕掛けてきた二人の女性を驚きの表情で見つめた。

心の中で呟く。なかなかやるな。

だが、彼の前ではまだまだ物足りなかった。

二人の姉妹は葉来が何の防御動作も取らないのを見て、顔に軽蔑の色を浮かべた。

彼女たちから見れば、葉来はきっと恐怖で硬直してしまったのだろう。

そう思うと、姉妹はほぼ同時に力を抜いた。

結局のところ、この脚による一...