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623話

「お互いに望んでいることなら、何が駄目なことがあるの?でも、確かに少し不適切かもしれないわね……」

叶来は振り向いて、まだ真剣に運転に集中している女性ドライバーを一瞥し、顔に諦めの色が浮かんだ。

彼は本当に、女性と激しく戦っている最中に、傍らに観戦者がいるという状況に耐えられなかった。

「もういいわ、私の個室に行きましょう!」

楚琉璃は叶来の下から身を起こし、すでに叶来によって乱れてしまった服を整え始めた。

「え?」

叶来が手に少し力を込めると、楚琉璃の体が再び震え、ほとんど彼の腕の中にくずおれそうになった。

「あなたったら、イジワル!」

彼女は震える声で小さく言った。

「はは!こんな立派な紳...