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589話

「その地味な見た目の老人こそ、先ほど謝尊と一緒にいた老人だ。

青花会の総帥であり、江南の裏社会で第一人者と称される上官棠その人だ!」

「ふん!やっぱり青花会の連中は無能ばかりだと言っただろう!どうするつもりだ?」

葉来は冷ややかに鼻を鳴らした。

「どうするかだと?生意気な若造め、懲らしめてやる!」

地味な風貌の上官棠はわずかに顎を上げ、身をひるがえすと、突如として奇妙にその場から消えた。

まるで幽霊のように、再び姿を現したときには、すでに葉来の前わずか一メートルの距離にいた!

「上官棠、お前は人を侮りすぎだ!」

葉来は細められた目で一歩前に踏み出し、冷たい視線で向かいの老人を見つめた。

相手が...