Read with BonusRead with Bonus

508話

李隆盛は内心でびくっと震えた。

「は、はい……李秘書のスタイルは、本当に素晴らしいです！」

ボディガードもいない今、李隆盛は葉来に逆らう勇気などなく、慌てて必死に頷いた。

「素晴らしいって、お前の姉ちゃんかよ。蘇氏グループの女に手を出そうなんて図々しいな」

言い終わるや否や、葉来は彼の頭に平手打ちを食らわせた。

李隆盛は泣きそうになった。

れっきとした名門の御曹司が、相手の気まぐれで殴られ、まるでサンドバッグのような扱いだ。

「葉来、やり過ぎるな！」

「やり過ぎ？てめぇら、わざわざ来やがって、俺は本来相手にしたくなかったんだ。それなのに、お前がわざわざケンカを売ってきた。誰のせいだ？」

葉来は...