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478話

「葉お兄さん、時間があったら、私にも鍼をしてもらえないかな?」

城西に近づいた頃、路小米は小声で尋ねた。

葉来はひと呆気に取られ、すぐに笑みを浮かべた。

美を求める心は万人に共通するもの。ほら、路小米でさえこの誘惑には抗えないのだ!

女性なら誰でも、もう少し美しくなりたいと思うものだろう。

「いいよ。でも、君の肌はすでにとても綺麗だけどね!」

葉来はそう言いながら、手を伸ばして路小米の頬に軽く触れた。

手に触れる肌は滑らかで柔らかく、思わず心が揺らいだ。

「そんなことないよ……」

路小米は俯き、少し恥ずかしそうに答えた。

女は己を悦ばせる人のために装う。彼女はより良い自分で葉来の前に立ちたかっ...