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405話

黒塔のような大男がゆっくりと近づき、一歩踏み出してアデの胸に足を乗せた！

アデは胸が一気に締め付けられる感覚に襲われた。まるで千斤の巨石が体に圧し掛かるように、息をするのさえ困難になった。

彼の目は瞬時に丸く見開かれ、目の前の大男を信じられないという表情で見つめていた。

鰯鷹衛の中で、彼は鰯鷹に次いで最も強い男だったはずだ。

だが、この黒塔のような巨漢の前では、まったく抵抗できなかった！

「うわっ！」

やっと立ち上がったトウ・カイはようやく状況を理解し、悲鳴を上げると玄関へと逃げ出した。

大虎は冷ややかに鼻を鳴らすと、稲妻のごとく動き、トウ・カイの逃げ道を遮った。

トウ・カイは急に止まれず、そ...