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385話

その時、熊四海の隣では、チンピラ風の男が目の前の威圧感に冷や汗を流し、全身が止めどなく震えていた。

彼こそが今日、熊兄貴たちを率いて北渓村へ行き、庄じいさんを拉致した張本人だった。

彼の名は庄潮、北渓村では悪名高いごろつきだった。

以前の劉五たちと同様、彼も兄弟盟の後ろ盾を得て山の一角を請け負い、砂利採取の商売をしていた。

この前の二日間は家を空けていたが、今日ようやく戻ってきたところで、ちょうど熊四海がやってきたので、自ら志願して北渓村への案内役を買って出たのだ。

「熊兄貴、みんなマジでスゲェっすね!誰があんたらに逆らおうなんて、目が腐ってますよ!」

庄潮は冷や汗を拭きながら、親指を立てて一...