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360話

「ふふ、いいよ、丁社長の気持ちは嬉しいけど、おごりは遠慮しておくわ……おごりたいなら、今度にしましょ！」

葉来はより明確に状況を理解していた。董航宇の思惑も含めて。だが、彼はそれを指摘しなかった。

「それは……わかりました」

董航宇は少し考えて、それ以上は主張しなかった。次があればそれでいい！

外のホールに出ると、丁社長が現れた。

「葉さん、今夜のお食事はご満足いただけましたか？」

丁社長の丸い顔には笑みが溢れていた。

「ええ、とても満足です」

葉来は微笑みながら右手を差し出した。

「丁社長、気遣いありがとう」

丁社長は葉来の仕草を見て、心が躍った。

この数十万は無駄じゃなかったな！

「葉さん...