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349話

社長室で、葉来が蘇馨月と雑談していた。

「葉来、ノートに書かれていた謎の文字は翻訳できたの?」

蘇馨月が何かを思い出したように尋ねた。

「まだだな」

葉来は首を振った。前回、神算子に送った以外にも、もう一人に送っていたのだ。

だが、その相手からは何の返事もなかった。

「そう...あの謎の文字、私も前にいくつか抜き出して人に翻訳してもらおうとしたんだけど、全然分からなかったわ」

蘇馨月はため息をついた。

もしこの謎の文字から父の失踪に関する手がかりが得られなければ、もう何をすればいいのか分からない。

それに、お兄さんはいつ戻ってくるのだろう...

葉来は蘇馨月を見つめながら、ふと何かを...