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322話

「葉が二人で個室に戻ると、中には既に一人の老人が加わっていた。

白髪に白い髭、そして白い唐装を身にまとったその老人は、とても気品があった。

特に葉が注目したのは、雷猛がこの老人と話す時、幾分か敬意を込めていることだった。

葉は胸がときめいた。もしかしてこの老人は……馮万年か?

案の定、雷猛は葉が戻ってくるのを見ると立ち上がり、紹介した。皇冠会所のオーナー、馮万年その人だった!

「葉さん、さっき阿猛から聞いて、とても驚きましたよ……実際にお会いしてみれば、まさに若き英雄、並外れた風格をお持ちですね」

馮万年は葉を見上げ見下ろしながら、心から称賛した。

先ほど李四も褒めてはいたが、彼の称賛は偽物に...