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262話

叶来は蘇凌児の驚いた様子を見て、思わず首を振った。そこまで驚くことなのか?

「昨晩、ちょっと運が良くてね。カジノで勝っただけさ」

「わぁ、数百万はあるでしょ?運がいいわねぇ!」

蘇凌児は深く考えず、札束を一つ取り出して手で軽く叩いた。

「ねぇ小葉子、前に約束してくれた投資、まだもらってないわよ。これ全部ちょうだい!」

「いいよ、ちょうどこの金をどう処理しようか迷ってたところだ。後で麻袋ごと持って帰れば?遠慮なんかしなくていいからな」

叶来は気前よく言った。

「……」

蘇凌児は麻袋を見て、言葉を失った。

中身はお金とはいえ、肩に担いでキャンパス内を歩くなんて、さすがにダサすぎる...