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208話

「えっ?何を言ったの?」

葉来はびっくりして、聞き間違えたかと思った。

「あなたに家まで送ってもらえないかって……」

今夜、江若影はここに飲みに来ていたが、車では来ていなかった。

さらに先ほどの出来事を経験して、少し怖くなっていた。

だから考えに考えて、やはり葉来に送ってもらうのが一番安心で安全だと思ったのだ!

葉来は向かい側に座る、目がうっすらと霞んでいる江若影を見て、心の中でつぶやいた。

この娘、俺に暗に誘ってるのか?

それとも純粋に、自分に家まで送ってほしいだけなのか?

こんな夜更けに、男と女が二人きりで、特にお酒も入ってるとなると、何かが起こりやすすぎるだろ!

「な、何を見てるの?」

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