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12話

「ふん!」

苏馨月はようやく叶来から一度だけ優位に立つことができ、気分が一気に良くなった。ゆったりと車を運転しながら、車載オーディオをつけて好きな流行歌を流し始めた。

「ふん、私に勝とうなんて、まだまだ青いわね!この私が少し小細工を使えば、あなたなんてすぐに言いなりになるんだから!」

苏馨月が得意げになっているその時、突然、後ろからバイクのエンジン音が轟いてきた。

苏馨月は反射的にバックミラーを見て、一瞬固まってしまった。

彼女の車の後ろについてきたのは一台の大型バイクで、そのバイクに乗っていたのは、彼女が最も嫌悪する叶来だった!

叶来はアウディのバックミラー越しに自分を見ている苏馨月に気...