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921話

「あぁ...」

妻は興奮の中で朦朧とし、つま先の痛みはさらに増して、針で刺されるようだった。この時、妻はもはや身を守ろうという意志さえ出せなくなっていた。まるですべての抵抗手段を奪われてしまったかのようだった。

妻にできることは、ただ自分の体を動かさないようにして、見知らぬ男の弄びと屈辱を黙って受け入れることだけだった。この時、妻はただ被害を最小限に抑えたいと願うばかりだった。

見知らぬ男の手が妻の膝の内側を撫で、ゆっくりと妻の魅惑的な太ももに沿って奥へと進んでいく。

「あっ」

蟻が這うようなしびれと痒さに、妻は一瞬自制心を失い、ほとんど声を上げそうになったが、咄嗟に艶やかな唇を強く...