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91話

エイデンは泣き止まず、イライアはその背中を優しく撫でながら、本能のままにエイデンの首筋の腺体に噛みつき、フェロモンを注入しようとした。

しかし、明らかに二人ともアルファであり、アルファが他のアルファのフェロモンに侵食されると、エイデンはさらに苦しくなった。彼はイライアの背中に爪を立て、血の跡をつけながら吐き捨てた。「お前、頭おかしいのか?マジで」

イライアは少し気まずそうな表情を浮かべた。彼はアルファに惹かれるものの、生理的にはやはりアルファの本能に支配されてしまう。イライアが心配そうにエイデンを抱きしめると、エイデンは嫌そうに彼を押しのけた。「終わったなら、さっさと抜けよ。何をべたべたして...