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186話

エイデンはイライジャを見ることなく、彼の背後から顔を覗かせていた王子を優しく遮り、振り返って王子に目配せした。「場所を変えましょうか〜。なぜこのアルファたちが突然やって来たのか分かりませんね?怖くなかったですか?」

王子はイライジャを認め、エイデンに囁いた。「あの人知ってる、イライジャだよ」

エイデンは王子の言葉を聞き取れなかったふりをして、疑問げに「ん?」と返した。

王子はエイデンが本当に知らないのだと思い、特に小さな声でエイデンの耳元に寄せて言った。「彼は他のアルファと違うんだ。噂によると...同性愛者で、アルファが好きなんだって!」

エイデンは一瞬顔色を曇らせたが、すぐに平静を取...