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82話

趙昀は先に西南で流賊を平定し、崇昭帝の心を悩ませていた大きな問題を解決したことで寵愛を受けていた。今また太師と粛王の推薦もあり、望天閣の他の臣下たちも皆、趙昀こそが最適任だと考えていた。

裴長淮は叩頭して言った。「臣は宝顔屠蘇勒と交戦した経験がございます。今回は副官として趙昀とともに出征したく存じます。陛下のご許可を願います」

粛王は鼻で笑い、言った。「正則侯、あなたは将軍の家柄の出身なのに、どうしてこんな単純な道理も理解できないのですか?堂々たる正則侯が副官を務める?これまで北営を取り仕切り、それなりの威望もあるでしょう。戦いの最中にあなたと趙昀の間で意見の相違があった場合、武陵軍はどち...