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116話

しばらくして、謝知章は客間を出た。柳玉虎がまだ外で待機していた。

謝知章が出てくるのを見て、柳玉虎は前に出て小声で尋ねた。「若様、あの王四はどう処置しましょうか?故郷へ帰らせますか?」

謝知章は身に付いた塵を払いながら、何気なく言った。「生きている人間の口は堅くない。彼を見送ってやれ。きれいに片付けろ。面倒な事を起こすなよ。」

彼の言い方は十分さりげなかったが、柳玉虎は心の中で驚いた。それでも頭を下げて命令を受けた。「はい。」

謝知章は顔を上げて晴れ渡った空を見つめ、楽しげに笑いながら、扇子を揺らして緑の木陰の回廊を歩いていると、ちょうど徐世昌とばったり出くわした。

徐世昌は鳥かごを手に提げて...