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80話

南蘭を訪ねた翌日、鐘毓琰は公主府を訪れた。彼は沈晚吟が昨日安府に行ったことを知っており、今日は情報を探りに来たのだ。

南蘭の説明は一見説得力があったものの、帰ってから考え直すと、どこか腑に落ちない部分があった。あらゆる戦争は彼の説明で片付けられるもので、実質的な根拠はなかった。この点だけでも、鐘毓琰は南蘭が真実を話していないと感じていた。

今さら南蘭に問いただしても、真実の理由は教えてくれないだろう。しかし彼の忠実な「同盟者」である裳冠公主なら、南蘭がなぜそれほど切迫してこの戦争を阻止しようとしているのか、知っているはずだ。

「公主様、鐘将軍がお見えになっています」飛落は顔に喜びを隠しき...