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412話

翻日目の早朝、私は猫背の老人を迎えに行き、三人で直接出発した。故郷へ向かう道を進む。

あの場所を離れてから一年が経った。なぜだか分からないが、帰郷を考えるだけで心に不思議な動悸を覚える。まるで何かの力が心の中で暴れ、引き裂き、人を不安にさせるかのようだ。

今回は車で移動したため、速度は当然ながら格段に速かった。二時間もかからないうちに、村の前の道路が目の前に現れた。

この道を見た瞬間、私の心はたちまち複雑な感情で満たされ、胸の高鳴りはさらに強くなった。どういうわけか、言いようのない悲しみまでもが湧き上がってきた。

「坊や……」猫背の老人は明らかに私の表情の変化に気づき、横から軽く肩を叩...