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400話

その瞬間、霧馬宗だけでなく、あの五人までもが白い霧に包まれてしまった。もちろん、私たち三人も例外ではなかった。

一瞬にして風雲が変わり、天地の色が変わった。周囲の全てが見えなくなり、白霧の視界はわずか二メートルにも満たなかった。

これが単なる霧ならまだ良かったのだが、この白霧は殺気が変化したものだった。霧は非常に陰冷で、ただその中にいるだけで全身が骨まで冷え切るような感覚に襲われた。

それだけではない。先ほど五人が呼び寄せた殺気の多くが消えずに、この白霧の中に潜んでいることが明らかに感じられた。

白霧が周囲を覆った時、同時に霧の中から凄まじく悲痛な叫び声が響き渡った。

本来なら白霧が...