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367話

私と李雯雯はそれを聞いて急に焦り、なぜかと尋ねた。その男は、あの小さな町は黒い砂嵐が吹いた時だけ現れるのだと教えてくれた。現れるのは毎回二、三日だけで、またすぐに黒い砂嵐が吹いて町を埋めてしまうという。

しかも、その黒い砂嵐はいつでも吹くわけではなく、一年に一度も吹かない時もあれば、一週間に一度吹くこともあるらしい。

それを聞いた私の心は一気に冷え込んだ。つまり、私たちが小さな町を見つけようとしたら、運が悪ければ一年以上もここで待つことになるかもしれないということか。

男は自分の家がここから遠くないと言い、私たちが嫌でなければそこで待つことを提案してくれた。私と李雯雯はもちろん断る理由な...