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362話

李雯雯は沈鹤を討ち取った者だ。目の前の老人は深い修為を持っているとはいえ、沈鹤ほどではないだろう。彼は明らかに私と李雯雯の間に、自分より修為の高い者がいるとは予想していなかった。

驚かないはずがあるか?

驚きの中で、老人はすっかり萎縮してしまった。先ほどまでの獰猛な表情は消え、代わりに重々しい表情へと変わっていた。

しばらくして、老人は溜め込んだ息を吐き出し、長々と嘆息した。「まさか、英雄は若きにありとはこのことか。老いぼれの私が、若い者たちに手を焼くとは。半生を生き、半生を蛟珠を探し求めてきたというのに、結局は……」

老人の表情が緩んだのを見て、私もどっと溜め息をついた。

「前輩、...