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313話

黒い霧を目にした瞬間、私の表情は完全に変わった。これまでは巫医門に対して良くない印象を持っていただけで、噂ほど悪いとは思っていなかった。しかし今、はっきりと感じた——この巫医門はまさに鬼畜の所業だと。

というのも、巫医門の中庭でこの大陣が発動した瞬間、山から駆け上がってきた人々だけでなく、巫医門内部にいた病人たちまでもが黒い霧に包まれてしまったからだ。

たちまち、あちこちから悲痛な叫び声が響き渡った。

多くの病人たちは反応する間もなく、あっという間に絶命していった。

この光景を目の当たりにし、私の胸の内で怒りの炎が「ボッ」と燃え上がった。

だが、このような大変動の前では個人の力など余...