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143話

私と張小山は一瞬目が合い、互いの顔に「怪しい」という思いが浮かんでいるのが見て取れた。

老道士の家の灯りはすでに消えているというのに、この霊石を置いている部屋だけが明かりを灯していた。いったい何をしているのだろうか?

この光景を目にして、私と張小山の顔は暗くなったが、私たちは慌てず、すぐに身をかがめて周囲を観察し始めた。

「小初一、お前の言ってたことは本当だったようだな。この老道士、俺たちに隠し事をしているに違いない。ふん、何か天に背くような悪事を働いているとしたら、容赦はしないぞ」と張小山は鼻で笑った。

張小山の言葉を聞いて、私も眉をひそめた。「本当に世も末だな。この老道士が何かを隠...