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783話

識海の深奥にいる郁老大が突如として目を見開き、怒号を上げる。その声に呼応するように、識海全体が激しく波打ち、幾重にも重なる水の壁を形成した。

しかし、第六重の销魂指はあまりにも強大で、直接体内に打ち込まれたエネルギーは少しも失われることなく、まるで豆腐脳に放たれた矢のように、幾重もの水の壁を貫通し、最も深いところにいる郁老大めがけて射抜いていった。

「バカヤロー!」識海の中の郁老大は偽装することなく、完全に日本人そのもので、口から出るのは日本語ばかりだった。

だが、彼も唐龙の销魂指がいかに恐ろしいかを理解しており、正面から受け止める勇気はなかった。すぐさま身を翻して逃れようとする。

矢...