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776話

彼は慌てて輪廻の眼を開き、顧全海をじっと見つめた。顧全海の体表には薄い黒気が現れ、まるで神魔の像のようだった。両手からは人間界のものとは思えない力が放たれている。

唐龍は目を細め、両手で空間を掴むと、二つの空間牢獄が現れ、自分の身体を覆った。

その時、黒気がすでに蔓延してきており、空間牢獄から「ギギッ」という音が漏れ、一片また一片と崩れ始めた。

瞬く間に「バン」という音とともに、六道輪廻の強大な攻撃力の前に、二つの空間牢獄はその力に耐えきれず、真っ二つに砕け散った。

唐龍は冷たく鼻を鳴らし、一筋の赤い光が走ると、空間が鮮やかに彩られた。

攻防の道は、攻めと守りがあるが、時には攻めをも...