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655話

唐龙は最終的に選択を下し、手を離すと素早く空中で数個の符文を描き、束縛陣を組み上げた。

符陣の種類は多く、姿を隠したり、加速したり、防御したりするものがあるが、束縛はそのうちの一つに過ぎず、特別に高度なものではない。だが今この瞬間には、間違いなく最も適したものだった。

唐龙は鷹鵬を束縛しなかった。そうすれば彼と鷹鵬の両方が万丈の深淵へ落ちることになるからだ。自分自身を束縛することもできない。代わりに、自分を鷹鵬の体に束縛したのだ。

目に見えない巨大な鎖が唐龙の腰に繋がり、鷹鵬の体を何周も巻き付け、二人をしっかりと結びつけた。

唐龙は以前、隣人が犬を飼っているのを見て、綱は一周だけでなく...